今回ご紹介するのは、「インターステラー」。
地上波でもCMが流れたりと、有名な部類の作品になりますね。
クリストファー・ノーラン作品ということで、期待を裏切らない面白い作品に仕上がっていましたので、ご紹介できればと思います。
目次
「インターステラー」(原題: Interstellar)2014年
点数:4.5/5.0点満点中
クリストファー・ノーラン監督の作品ということで、とても期待して観てみました。
やはり、期待を外さない素晴らしい作品になっていましたね。ということで、点数も高めです。
SFで宇宙が題材となっているということで、ノーラン作品としては珍しい題材だなと個人的には感じました。
ですが、やはりノーランぽさはしっかり出ていて、そこがこの物語の面白さのキモになっていて、後ほどご紹介できればと思います。
「インターステラー」のあらすじは?
舞台は、近未来の地球です。
異常気象によって、植物は育たず、砂の舞う荒れた大地と化してしまった地球。
主人公のクーパーは、元宇宙飛行士でしたが、自身の置かれている状況の変化により、トウモロコシを栽培する農家を、息子トムと娘マーフとともに営んでいた。
ある日、マーフが家に幽霊が出ると言い出します。幽霊は、本棚の本を落とすというのです。
クーパーとマーフは、その本棚から落ちる本に、規則性を発見。何かのメッセージだということに気付きます。
そのメッセージはある場所の座標になっていて、2人はその場所へ向かってみることにします。
するとそこは、大昔に解体されたはずのNASA宇宙基地でした。
そこでは、異常気象によってこれ以上住むことは難しい地球に代わる、新たな惑星を探し、移住しようという計画を進めていました。
そして、すでに3人の先駆者が新天地の候補地へ向かい、移住可能とする信号を受信しているとのこと。
クーパーは、元宇宙飛行士ということもあり、その信号を送っている惑星へ向かい、確認して戻ってくるという任務を勧められます。
父親に危険が及び、さらに無事帰還できたとしても、それが何年先なのかわからないというミッションに、娘のマーフは強く反対します。
クーパーは、娘のマーフを説得し続けますが、一向に意見が傾くことはなく、とうとう和解できずに喧嘩別れのような形で、出発の日に…。
クーパーは、娘に「必ず戻ってくる」と言い残し、人類の存続をかけて、宇宙へ旅立ちます。
果たして、クーパーは、地球に代わる新天地を見つけることはできるのだろうか。そして、娘マーフとの約束を果たすことはできるのだろうか…。
「インターステラー」のキャストは?
ジョセフ・クーパー マシュー・マコノヒー
アメリア・ブランド アン・ハサウェイ
ニコライ・ロミリー デヴィッド・ジャーシー
ドイル ウェス・ベントリー
ヒュー・マン マット・デイモン
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」などにも出演しているマシュー・マコノヒーや、
「プラダを着た悪魔」や「アリス・イン・ワンダーランド」、「レ・ミゼラブル」などが有名な代表作である、アン・ハサウェイも出演しています。
実は、マット・デイモンも出演していて、宇宙ものということもあり、火星に一人取り残される「オデッセイ」と被る部分もありますよね。笑
「インターステラー」の監督は?
監督は、クリストファー・ノーラン監督です。
私の一番好きな映画監督で、作品にハズレがありません。
代表作としては、「ダークナイト」「インセプション」「メメント」などが有名なところですね。
ちなみに、私は、「プレステージ」という作品が一番好きです。ノーランらしさが詰まった作品かなと思ってます。
「インターステラー」の面白いポイントは?【ネタバレ注意】
宇宙を舞台に、「時の流れ」というものを題材に扱っている
この映画の舞台は、いうまでもなく、宇宙です。
主人公のクーパーは、地球に残る人類の存続をかけて、地球に代わる新しい惑星を探すべく、宇宙へ旅立ちます。
普通の映画だと、宇宙に旅立ち、宇宙やたどり着く惑星の環境の変化によって、トラブルが起こり物語が動く、というのが通常だと思います。
ですが、この作品は、そのトラブルはもちろんのこと別のトラブルも併発させています。
「時の流れ」ですね。
行き先の別の惑星は、ブラックホールなどの重力により、地球とは違った時間の流れをしているという設定を加えているのです。
この部分は、クリストファー・ノーラン監督らしさが出ているなと感じました。
時間の流れと音信不通という「もどかしさ」
時の流れが違うことにより、その別の惑星にたどり着いたとしても、1秒1秒が重くのしかかり、一刻も早く新天地として十分かどうかを確認しなくてはなりません。
そこで気がかりになるのが、娘のマーフですね。
娘のマーフは、父親のクーパーと離れ離れになることを嫌がり、そのため、クーパーは娘に「必ず、すぐに戻ってくる」ことを約束しています。
にもかかわらず、別の惑星の数秒は、地球での数年。
無事戻ってくることでさえ難しいミッションだというのに、親子にとってはこれ以上ない残酷な設定。
さらに、宇宙船の通信装置は、トラブルにより「受信」のみ。
地球で待っている仲間や家族からのビデオメッセージは届くのに、こちらからは安否すら届けられないという…。
何年も待ち続けている地球の仲間や家族が定期的に送ってくるビデオメッセージはだんだんと、クーパー達の安否を諦めていきます。
自分は生きているというのに、それを届けられず、一方的に向こうからのメッセージのみを受け取れるという設定は、全く連絡が取れないというものよりも残酷ですね。
こういった部分に、とても「もどかしさ」を感じ、物語をより面白いものにしています。
親子の絆に感動する
これはネタバレになりますが、
「親子の絆」、これにつきますね。
元々、娘は10歳の少女で、父親と離れることを嫌がり、喧嘩別れして宇宙へ旅立ちました。
そして、時の流れの違いから、何十年と待ち続けたままの娘。
父親を思うあまりに、娘からの辛い言葉が投げかけられたビデオメッセージだけが残されています。
そして、こちらからは送信ができず、安否を知らせることができないというもどかしさ。
そういった感情の中、親子が再会するシーンは本当に感動しました。
10歳の少女だった娘は、再会時には、父親のクーパーよりも年老いた老人になっていました。
父親の姿をみて、嬉しそうにする”老人”の姿に思わず涙してしまいました。
元々、ノーラン監督の作品は好きでしたが、まさか感動させられる作品を観るとは思いませんでした。この作品を観て、ますますノーラン監督が好きになりましたね。
おわりに
この「インターステラー」は、親子の絆に感動しますね。
また、時間の流れという残酷な設定が物語に深みを持たせています。
ぜひ感動したいときにご覧ください!!